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お茶に含まれるミネラルとは?日本茶のミネラル摂取方法もご紹介

2020年07月04日

by 煎茶堂東京編集部

お茶には多くの成分が含まれていますが、そのうちの一つがミネラル(無機質)です。ミネラルとは、人間の体を構成する酸素・窒素・炭素・水素以外の元素の総称で、体の調子を整えるために大切な役割を果たすとされています。 今回は、日本茶に含まれるミネラルの種類や摂取の方法についてご紹介していきます。

お茶に多く含まれるミネラルの種類とは?

お茶には、合計で約5〜7%のミネラルが含まれるとされています。日本茶に含まれるミネラルのうち、代表的な成分はカリウム・カルシウム・マグネシウム・リン・ナトリウムなど。

中でも、もっとも含有量が多い成分がカリウムです。カリウムは体内の細胞の浸透圧を調整する働きがあると考えられ、生命維持に重要な役割を果たすとされています。



加えて、カリウムはナトリウムとともに、神経や筋肉の働きを正常に保つ作用があるとも言われています。カリウムにはナトリウムを体外に排出する働きがあることも知られているので、両者をバランスよく摂取することが望ましいのです。

カリウムに次いで日本茶に多く含まれるのが、カルシウムです。カルシウムは、私たちの体内にもっとも多く存在するミネラルと言われ、骨や歯を作るために欠かせない栄養素。その他にも、細胞の分裂や分化、筋肉収縮、神経興奮の抑制など、幅広い作用が期待できる成分です。

また、マグネシウムやリンも骨や歯を作るために必要な栄養素と言われており、これらのミネラルをしっかりと摂ることで、丈夫な体を維持できるとされています。

ミネラルが多く含まれる玉露や抹茶

日本茶の中でミネラルの含有量が多いのは、玉露と抹茶です。

たとえばカリウムの量を比較すると、お茶を淹れた後の浸出液で見た場合、玉露は煎茶の約12.5倍。抹茶一人分を2gと仮定すると、煎茶の約2倍に達しています。同じくカルシウムについても比較してみると、玉露の含有量は煎茶の約1.3倍、抹茶の含有量は約2.8倍となっています。

※出典:食品成分データベース(文部科学省)

ミネラルは豊富でもお茶を淹れるのには向かない硬水

ミネラルは水にも多く含まれる成分です。ミネラルを多く摂取するには、カルシウムやマグネシウムをたっぷりと含んだ硬水でお茶を淹れればいい、と思われるかもしれません。

しかし、硬水は日本茶を淹れるには適さないと言われています。これは、硬水に含まれる豊富なミネラルがお茶本来の味に影響を与える上、茶葉成分の抽出を邪魔してしまうと考えられるから。

お茶をおいしく楽しむためには、ミネラルの含有量が少ない軟水で抽出しましょう。

ミネラルには水溶性と不水溶性の成分がある

先にお伝えした通り、ミネラルは無機質の総称であり、成分ごとに特徴が異なります。中でも、お茶を淹れる際に気をつけたい特徴が、水溶性か不水溶性かという点。

水溶性の成分は水に溶け出しやすいため、カテキンやテアニン・カフェインといった他の成分とともに、お茶の中に抽出されます。一方で、不水溶性の成分は水に溶け出しにくいので、大半が茶葉の中に残ってしまうのです。



日本茶に含まれるミネラルの中でも、カリウムはほとんどが水溶性とされていますが、カルシウムは大半が不水溶性です。よって、カリウムは比較的お茶の中に抽出されますが、カルシウムは十分に抽出されません。

茶葉ごと食べてミネラルを効率的に摂取

それでは、茶葉に残ってしまったミネラルは、どのように摂取すればいいのでしょうか。

おすすめなのが、茶葉ごと食べること。水溶性の成分はお茶から摂取し、残りの成分を茶葉から摂取すれば、お茶の健康成分を余すことなく体内に取り入れることができます。



こちらの記事では、お茶を三煎目まで淹れた後、残った茶殻をお茶請けとして食べるレシピをご紹介。記事中にある通り、ミネラルを多く含む玉露は葉が柔らかいため、茶葉を食べるのにも向いています。

また、粉末緑茶なら茶葉の栄養をまるごと摂取することができます。

なお、同様にミネラルを多く含む抹茶は、茶葉ごと石臼で挽いたものをお湯に溶いて飲むのが一般的。つまり、茶葉に含む成分を丸ごと取り入れることができるので、ミネラルも効果的に摂取することができます。

ミネラルを知ることで広がる日本茶の可能性

お茶には、私たちの生命維持に欠かせない役割を果たすミネラルが多く含まれています。

しかし、ミネラルの中には、淹れたお茶を飲むだけでは摂取しきれない成分もあるのです。今回ご紹介したように茶葉ごと食べることによって、ミネラルだけでなく他の不水溶性成分も効果的に摂取することができます。

抽出液だけでなく茶殻にも目を向けることで、日本茶の新たな可能性を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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